広がるCO2排出量の「見える化」

カーボンフットプリントの制度化の進捗に合わせ、CO2排出量の「見える化」が広がっています。
経済産業省が進めている"カーボンフットプリント"は、主に日用品にCO2排出量を表示し、消費者に日常生活で生じるCO2負荷を意識してもらい、より低炭素型のライフスタイルに導くことを目的の1つとしています。先日カーボンフットプリント試行品の試験販売が行われましたが、ごく狭い範囲であったこともあり、まだまだ消費者の注目が高まっているとまではいえない状況です。

一方で、BtoBの分野では、CO2負荷を「見える化」するさまざまな動きがみられます。企業間取引では、サプライチェーンのグリーン化、CSR調達などが求められており、一般消費者の場合よりもむしろ強い動機があるといえるかもしれません。

□ 日本ユニシス,グループ工場と共同でCO2排出量の"見える化"実験

□ 原材料調達段階から生産段階までの温室効果ガス排出量の「見える化」へ

商品分類ごとに具体的な算定基準などを定める「商品種別算定基準」の決定はまだ先の話とはいえ、それを待って動き出すのでは遅すぎるでしょう。率先してCO2排出量の算出や取り組みの情報公開を行うことで、環境価値を高めることにつながります。

また、環境負荷の「見える化」は、業務や製造の無駄を発見し、省エネ・省資源、合理化、生産性向上につなげることもできます。

前回紹介しました「アサヒスーパードライ」の製造工程をグリーン電力化したアサヒビールの社長インタビューでも、CO2を管理することで、生産コストの削減につながり、長い目でみれば収益性の改善につながると語っています。

□ インタビュー・環境戦略を語る:アサヒビール・荻田伍社長

なお、独自の方法で製品等のCO2排出量を算定し、公表・表示する際は、算定方法やその根拠データなどをホームページ等で公開することが必要です。環境性能は、消費者にとってもはや「品質」として重要な選択要素になっています。きちんと事実を伝え、誤解を与えないようにすることが必要です。

本題とは離れますが、印刷物のカーボンフットプリントといえば、環境情報誌「月刊環境ビジネス」は、カーボンフットプリントの算出結果を発表しました。1冊あたり316.5gとのこと。書籍・雑誌では日本初の試みとのことです。

□ 「月刊 環境ビジネス」は、カーボンフットプリントを算出しました!!


(2009年4月28日)