エコ印刷研究会「印刷物の環境配慮表示原則」

印刷物に表示する用紙マーク・インキマーク・各種説明文など、環境配慮表示を考えます。
印刷物は、環境負荷低減の取り組みの対象であり、かつそのPR媒体という他にはない特徴があります。
印刷物の環境配慮とその表示を日常の企業活動・業務に組み込む仕組みを作ることにより、特別な追加投資・労力等を掛けずに実現することが可能で、業務上使用される多量の印刷物による環境コミュニケーション効果は計り知れません。

しかし、多くの場合、印刷物の環境配慮表示は、イメージのアピールが中心で環境負荷を定量的に現したものにはなっておらず、利用者にとって必ずしも必要とされる情報提供となっていない面があります。マークが多種多様でわかりにくい、説明文が適切ではないなど、コミュニケーション上の問題も少なくありません。

また、昨今の環境偽装問題によって、再生紙使用マークなど環境配慮表示ができない状態が起こりました。環境への取り組みを後退させないためにも、印刷物の環境負荷低減について改めて検討するとともに、適切な環境配慮表示の再開が求められています。

エコ印刷研究会では、こうした状況を踏まえ、各種指針・ガイドライン、これまでの研究成果を元に「印刷物の環境配慮表示原則(案)」を作成しました。ぜひ皆様のご意見をお寄せください。

エコ印刷研究会 印刷物の環境配慮表示 5原則(案)
  1. 印刷物には環境配慮表示(環境スペック表示・リサイクル案内)を行う
    • 積極的に情報公開・環境コミュニケーションを行う
    • 資材・工程の配慮等だけでなく、古紙リサイクル案内を行う
  2. 印刷物利用者の視点で客観的で分かりやすい表示を行う
    • 抽象的な表現、あいまいな表示は行わない
    • 文字の大きさ、読みやすさに配慮する
  3. どのような環境配慮を行ったのか明らかにする
    • 環境負荷低減効果、使用割合・部分、社会貢献度等を表示する
  4. 環境配慮マーク(環境ラベル)は隣接して説明文を表示する
    • 説明文の規定のないマークでも文章で説明を加える
  5. 表示内容の担保・トレーサビリティを確保する
    • 印刷会社等から資料・証明書等を受け取り、管理する
エコ印刷研究会 印刷物の環境配慮表示 5べからず(案)
  1. ライフサイクル全般を配慮し、一部分をもって全体の配慮であると誤認される主張は行わない
    • パルプの漂白工程のみをもって環境配慮型用紙を主張しない
    • リサイクル前提の印刷物に「生分解性」を主張しない
    • ラミネート加工などの印刷物に「リサイクル対応型接着剤使用」を主張するなどを行わない
    • トレードオフ:1つの環境影響を減少させる過程で、他の環境影響を増大させる可能性に配慮する
  2. 1つの資材・工程等の1つの主張に複数のマーク表示を行わない
    • 1つの用紙(森林保全主張)に、再生紙使用マーク、非木材マーク等を並べない
    • 1つのインキ(VOC排出抑制主張)に、大豆油インキマーク、ノンVOCインキマークを並べない
  3. 専門用語、固有名詞、造語等はできるだけ避ける
    • 不可避の場合には、説明を加える
  4. 「エコ~」「環境対応~」といった表現は単独で使用しない
    • 「環境対応インキを使用」等は不適切 具体的に説明を行う
  5. 印刷物の環境配慮とその他の環境配慮等を混同して表示しない
    • 掲載内容(製品・サービス)の環境情報、発行企業の社会貢献表示等とわかりやすく区別して表示する

(参考) 各種指針・ガイドライン


(2008年5月21日)