第6回 How to エコ印刷 (10/17開催)

エコ印刷研究会「How to エコ印刷」についてのご案内です。
概要 エコ印刷は、環境配慮・温暖化対策としてはもちろん、社会的責任、環境アピールを行い企業価値を高める手段としての活用などさまざまなメリットがあります。
一方で、その実践にあたっては、どのように発注したらいいのか、制作コストが高くなるのではないか、社内で取り組みを広げるのが難しい、エコ印刷に対応した印刷会社がない、どのようにアピールしたら効果的かなど、解決しなければならない疑問・課題があります。こうした課題に対応するためエコ印刷の実践方法について研究します。
内容
  • 印刷物の環境負荷と取り組みの進め方の概要
  • 資源インフレ時代におけるエコ印刷のメリット
  • 2008年版環境報告書・CSRレポート印刷仕様調査(中間レポート)
開催日時 平成20年10月17日(金) 13:30~16:30
会場 環境パートナーシップオフィス EPO会議室
東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山B2F
地下鉄表参道駅(徒歩5分)/JR渋谷駅(徒歩10分)
※これまでの日本教育会館ではございません。ご注意ください。
参加費
(資料代)
3,000円(1名様につき)
講師 寺田 勝昭 氏 (P&Eマネジメント代表)
奥山 淳 (エコ印刷研究会事務局)
ご案内
(PDF版)
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セミナーの模様

京急百貨店「楽ecoプロジェクトと広告媒体物における環境配慮」

株式会社京急百貨店 経営計画部 松井耕一様  第一部は、株式会社京急百貨店 経営計画部 松井耕一様、販売促進部 宮崎 史康様に、同社の「楽ecoプロジェクトと広告媒体物における環境配慮」につ いてご講演いただきました。

 京急百貨店の環境への取り組みの歴史は古く、平成13年に環境マネジメント システム、ISO14001認証を取得しています。百貨店業界では西武百貨店、高島 屋に次ぐ3番目です。環境への取り組みとしてはもちろん、先進的な国際的認 証取得に取り組むことで、社員全員に一体感が生まれ、自信獲得につながりま した。
 平成19年4月、経営姿勢や行動指針などを定めた「京急百貨店社是」を制定 し、その中で、企業として、また従業員一人ひとりの行動の中で、環境に配慮 することを表明しました。「生活者本位制百貨店」「地域密着」といった経営 理念の下、社会的な環境保全に対する関心の高まりへの対応、そして地域の環 境に対する負担を出来る限り少なくすることを目的として取り組みを進めてい ます。

 こうした取り組みの一環として「広告のグリーン化」を行っています。容器 包装の減量等従来からの取り組みに加え、新たな分野として広告媒体を対象と し、グリーン化を進めるものです。チラシ・DM・カタログ等の広告用印刷物と して年間約180tの紙資源を使用していますが、広告媒体としての必要性から使 用量の削減は困難であるため、資材等印刷仕様に環境配慮を行うことで環境負 荷低減を図っています。平成16年度から再生紙(のちにFSC森林認証紙)、植物 油インキの使用を基準化、平成18年度には達成度100%となりました。

 内部的な取り組みに加え、百貨店という本業でできることを模索し、年間2 千万人に達する集客力を持つ商業施設として、お客様に手軽で参加しやすい "環境貢献の機会"の提供を目指す「楽ecoプロジェクト」を企画しました。
 「楽ecoプロジェクト」とは、お客さまに「楽しく」「気楽に」「楽々と」 環境保全に参加していただけるよう、店頭営業を通じて様々な環境保全プログ ラムを提供し、お客さまはそれを利用するだけ・買うだけで環境保全に貢献で きるという仕組みです。環境貢献を難しいものではなく、参加しやすく分かり やすい形で提案しました。

 「楽ecoプロジェクト」の第1弾として今年のお中元ギフト商品に「カーボ ンオフセット型"楽"ecoギフト」を提案しました。特定の商品(ビールギフト1 種類、食用油ギフト3種類)をカーボンオフセット型として、店頭からお客様 の手元に届くまでに発生するCO2を植林活動によって相殺するという仕組みで す。

 また、広告のグリーン化を一段と進め、FSC森林認証紙と大豆油インクを採 用するだけでなく、印刷に使用する電力もグリーン電力証書を活用し、グリー ン化しました。商品に同封する"楽"ecoギフトのご案内にもグリーン電力証書 を採用し、また使用した紙を植林によりオフセットする試みも行っています。

 こうした「楽ecoプロジェクト」の取り組み、特にグリーン電力証書を活用 した印刷物がお客さまやお取引先、行政関係から高く評価され、またテレビ・ 新聞など数々のメディアで取り上げられ、環境活動の認識度を高める大きな効 果がありました。社内の環境意識向上にもつながっています。

 今後も引き続き、お歳暮ギフトカタログ、エコロジーミニブック、交通広告 などの印刷物にグリーン電力証書を活用し、従来の商圏外への拡大も含め、環 境への取り組みをアピールしていく予定と述べられました。


株式会社トーク「印刷仕様の違いによる環境負荷比較事例」

株式会社トーク 代表取締役 山本徳太郎様  第二部は、株式会社トーク 代表取締役 山本徳太郎様より「印刷仕様の違い による環境負荷比較事例」についてご講演いただきました。

 印刷物は同じサイズであっても、印刷仕様によって紙の使用量が異なります。 印刷物はプリンター等とは異なり、仕上がりサイズの紙に印刷するのではなく、 大きな紙にいくつか並べて配置し印刷し、折り加工・断裁加工を行い、四隅を カットして仕上げていきます。カットされる部分の量によって紙の使用量が大 きく増減します。

 印刷物の自動見積もりソフト「ミツモザウルス」では、作成する印刷物に合 わせて自動的に用紙と配置方法との組み合わせがリストアップされ、効率的に 用紙を使用できる順番に表示されます。

 実際にミツモザウルスを使い、A4三つ折りの印刷物を作成する場合をシミ ュレーションする様子を説明いただきました。

 最も効率的な場合は約95%の使用率(廃棄物が5%)、効率の悪い場合は、45 %となり半分以上が無駄になります。10,000部作成、四六換算90kgの用紙の条 件では、133kgもの廃棄物が発生します。前者95%の場合、わずか5kgに抑えら れます。

 環境負荷が大きいだけでなく、こうした無駄はコストにも反映されます。自 動見積もりの結果では、約15万円から23万円までと大きな差が生じています。

 紙サイズや配置方法は印刷会社の選択に任せられるため、印刷発注者の立場 で関与することが難しい面もありますが、印刷資材は多く利用されるA4など 定型サイズに最適化されていますので、少なくとも定型サイズを選択し、変形 サイズを避けることで、環境負荷の増加を避けることができます。エコ印刷は 資材や製法だけでなく、資源の有効活用という観点も重要であることをわかり やすく理解することができました。


エコ印刷研究会「How to エコ印刷」

エコ印刷研究会 奥山 淳  引き続き、エコ印刷研究会事務局奥山より、どのように印刷物を制作・発注 することでエコ印刷を実践することができるか、発注者の皆様のお悩みに応え る方法などについてご説明しました。

 その一環として、簡単にエコ印刷を実現するツール「エコ印刷チェックシー ト(案)」をご提案しました。

 エコ印刷チェックシートについては下記を参照ください。



エコ印刷研究会「環境報告書・CSRレポート」中間レポート

 最後に事務局野地より、2008年度版環境報告書・CSRレポートの印刷仕様調査から 9月までに到着した80冊分についてまとめた中間レポートを行いました。

 環境偽装後ということで、昨年までの結果と比べ、環境表示のないものの増 加、古紙パルプ配合率100%再生紙の激減など、大きな変化が現れています。 詳しくは下記を参照ください。


(2008年10月17日)