エコ印刷研究会「印刷物の環境表示原則 ver2」

印刷物の環境表示方法等についてまとめた「印刷物の環境表示原則」です。
「環境表示5原則」と細則にあたる「わかりやすい表示のために」の2部に分かれています。

印刷物の環境表示原則 ver2


<環境表示5原則>

  1. 印刷物には環境表示を行う
    • 積極的に情報公開し、環境コミュニケーションを行う
  2. 印刷物利用者の視点に立ち客観的でわかりやすい表示を行う
    • 一方的な自己主張ではなく、求められる情報、コミュニケーションとなるよう配慮する
    • 文字の大きさ、色、読みやすさに配慮する
  3. どのような環境配慮を行ったのかを明らかにする
    • 印刷物の環境表示=環境配慮仕様表示(資材・製法等)+古紙リサイクル案内・識別表示
    • 環境配慮のポイント=森林問題、大気汚染、リサイクル、地球温暖化...
    • 古紙パルプ配合率など具体的など数字情報を示す
  4. ライフサイクル全般を踏まえた環境主張を行う
    • 一部をもって全体が環境に優位であると誤認される表示は行わない
    • 1つの環境影響を減少させる過程で、他の環境影響を増大させる可能性(トレードオフ)に配慮する
      • パルプの漂白工程のみをもって環境配慮型用紙を主張しない
      • 部分的なリサイクル対応のみを主張しない(印刷物全体のリサイクル識別表示を行う)
  5. 表示内容の担保・トレーサビリティを確保し、責任を持つ
    • 印刷会社等から資材・製法等の証明書を受け取り、管理する
    • カーボンフットプリント・カーボンオフセット等は算定根拠等を合わせて表示する
      • 掲載スペースに限りのある場合はホームページURLを表示する

<わかりやすい表示のために>

  1. 環境ラベルに隣接して説明文を表示する
    • 説明文の規定のないラベル・マークでも文章で説明を加える
  2. 多数のラベルを併記する際は、わかりやすく誤解を与えないよう配慮する
    • できるだけ総合ラベル(GPマーク・エコマーク)を使用する
    • 1つの環境主張に複数のマーク表示を行わない
      • 用紙:森林保全主張に、再生紙使用マーク、非木材マーク等を並べない
      • インキ:VOC排出抑制主張に、ソイシール、ノンVOCインキマークを並べない
  3. 抽象的・あいまいな表現や誤解を与えかねない表示は行わない
    • 「環境にやさしい~」「エコ~」「環境対応型~」といった表現は単独で使用しない
      • 「環境にやさしい大豆油インキを使用しました」等は不適当 具体的に説明を行う
    • 環境対応資材・製法等の進捗・普及状況等を踏まえ、過剰に環境優位を印象付けることがないよう配慮する
  4. 専門用語、固有名詞、造語等はできる限り避ける
    • 不可避の場合には、説明を加える
  5. 印刷物の環境表示とその他の環境表示等を混同して表示しない
    • 掲載内容(製品・サービス)の環境情報、発行企業の社会貢献表示等とわかりやすく区別して表示する

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エコ印刷研究会「印刷物の環境表示原則 ver2」
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(2010年3月23日)